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ファサードサイン|愛知県名古屋市|TRY+DAY様

 

名古屋市栄生にあるデザイン事務所『TRY+DAY(トライ・デー)』様のファサードサインを施工させて頂きました。会社名の部分には立体感のあるカルプ文字、Tagline(キャッチフレーズ)はカッティングシート、背面はアルミ複合板に白いカッティングシートをベタ貼りにて製作をしました。本日の記事では、看板をどのように製作して、どのように施工(取り付け)していくのかを細かく解説していきます。少々長文になりますが、お付き合いください。

 

 

 

こちらが施工前、ビフォーの写真。レンガ壁の部分にパネルを貼ることからスタートします。屋外のサインで使用されるパネルサインは基本的に『アルミ複合板』という発泡ポリエチレンを上下アルミで覆った厚さ3mmの白い複合板を使用します。これを指定のサイズにカットをして使用する訳ですが、今回は背面が白いデザインだったのでそのまま使用することも可能でしたが、デザインの面で『ツヤなし』が良かった点(アルミ複合板はツヤがある白)、大通りに面していたので経年の汚れやメンテナンスの事などを考慮してカッティングシートを貼ることを選択しました。また、サイズは最大で4m×1mの大判まで対応していますが、パネルのサイズが大きくなる程金額はアップします。その為、コストを抑える目的や施工の簡易化を重視して、2枚や3枚を並列して使用することもあります。今回は横4.4m×縦1mだったので、2.2m×1mを2枚並べて取り付ける仕様にしました。

 

 

 

先述したアルミ複合板にシートを貼る工程は現場ではなく、工場で行います。その方が仕上がりもよく、作業時間も短縮できる為、現場前に仕込めることは仕込んでおきます。早速パネルを貼り合わせいきますが、まずは位置の確認をします。壁面にピッタリ収まる場合はそのまま貼り合わせますが、今回のように左右に微妙に壁が見えてしまうサイズ感の時は必ず施主さんか元請さんに位置を確認して頂きます。位置が決定したら、アルミ複合板の裏面に両面テープを貼り、さらにコーキングと呼ばれるボンドをつけて壁面に貼り合わせていきます。テープとボンドだけでは安全性の面で不十分なので、さらにビスを打ち込んでしっかりと壁面に固定していきます。銀色のビスの頭が見えてしまうので、最後に『タッチアップ』というパネルと同色のシートをΦ20mm程にカットしたものを貼って目立たなくします。

 

 

 

パネルが貼り終わったら、今度は文字を取り付けていきます。今回の文字は『カルプ文字』という立体文字。カルプ文字とは『低発泡ウレタン樹脂』という素材をカットしたものですが、分かりやすく言うと硬い発泡スチロールのような感じです。カルプ文字は基本的に外注で業者さんに製作して頂いており、弊社では岡山の業者さんに製作して頂いています。今回の『TRY+DAY』の文字は厚さ3cmの黒カルプを使用したもの。カルプ文字は素地(無地の状態)が白と黒がありますが、塗装をして色を付けたり、正面にシートを貼ることも可能です。厚さも1cm / 1.5cm / 2cm / 3cm / 5cmから選択することが可能ですが、ご指定がない場合、サイズやバランスを見て弊社からご提案させて頂いています。

話がそれましたが、文字を取りつけるためには『原稿』というものを使用します。原稿は文字の位置が書かれている実寸のガイドですが、これを板面に貼り合わせて、文字をつける部分をけがいて(印をつけて)いきます。けがいた跡が見えてしまうのはカッコ悪いので、一文字に対して3点くらい角を数センチけがくことで、文字を取り付けた後にけがいた所を目立たなくしています。

 

 

 

カルプ文字はとても軽量なので、これくらいのサイズの文字であれば両面テープとボンドだけで取り付けます。大きい文字の場合は裏面にボルトを差し込んでさらに落ちないような加工を施します。原稿を剥がしたらカルプ文字の裏にボンドをつけて一文字づつ貼り合わせていきます。カルプ文字をすべて貼り合わせたら下のカッティングシートを貼って完成です。

 

 

 

このようにして看板は出来上がっていきます。今回の作業時間は3時間程でした。よく施主さんに「もう終わったんですか?」というお言葉を頂きますが、看板は段取り次第で意外と早く終わってしまうものです。逆に言うと現場でキレイに早く終わらせる事を前提に仕様や設計の考案段階から短縮化、効率化を考えています。

 

 


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